新しいマンション見てきました - 家造りコンサルタント　Toolbox

つくばエクスプレスの「かしわの葉キャンパス駅」の直近に建つParkCITY２番街は三井不動産レジデンシャルが開発した一角に建つマンションである。今はまだ完成に至っていないが、駅の直近に販売用のモデルルームが完成していて、既に販売を開始している。日曜日の午後に行ったが既に多くの３０代と見られる家族連れが多く見られた。

つくばエクスプレスは20０５年８月に開業し、秋葉原～つくば間を最高速度130km/h（通常125km/h）の高速運転を行っており、秋葉原 - つくば間58.3kmを最速45分（快速）で結んでいる。通勤快速、区間快速も停車し、秋葉原まで３０分、各駅停車でも３３分で結んでいる。これは常磐線の柏駅から上野駅までの時間と同じで、都心までの通勤時間は、ほぼ１時間程度で済むことになる。また全線で自動列車運転装置 (ATO) による自動運転で、全駅に可動式ホーム柵を装備し、泥酔客や視覚障害者、音楽、ゲームに夢中になっている若者などの事故や混雑時の事故に配慮されている。車での移動は直近に国道１６号線が通り、常磐自動車道柏インターが直近にあるので、東京外環自動車道を通り東北自動車道、関越自動車道、首都高速５号線に連絡し、将来的には東名自動車道にも繋がる予定である。

駅からマンションまでは公称５分、距離にして４００ｍほどで、ほぼ敷地内を通って駅に到着できる。この周辺は国際学術研究都市・次世代環境都市として柏の葉国際キャンパスタウン構想の一角である。さらに敷地に隣接してららぽーとが隣接しており、買い物はおおかたここで済ませることも可能だ。近隣施設は１ｋｍ以内に県立柏の葉公園、辻中病院、柏市役所のサテライトオフィスとそろっている。保育園は敷地内に設置予定。小学校も線路の反対側にあり、中学校もその隣接地に建設予定。高校も敷地から直近の位置にある。大学も近くに東大の研究施設、等また千葉大学もあり、子供たちの環境としては申し分ないといえる。

敷地内は各棟間のスペースが十分に取られていて、中央に緑豊かな大きな広場や共用スペースなどがそろえられている。詳細は省くが様々な施設が揃えられており、うまく活用すれば居住者のコミュニケーションや活動に役に立つはずである。しかし、緑地や共用スペースが充実、かつ住戸にバルコニーがない場所に嵌め殺しの大きな窓があり個人では清掃できないので専門の清掃業者に依頼するというと言うことは、共益費が高くなるということである。ローンを組む時には、共益費、修繕積立金の費用も考えておく必要があるので、十分注意が必要だ。

一方で中央のグリーンアクシスと言われる場所は強風時にビル風が発生することも考えられ、それを弱める為の植栽とも言える。防風の役に立つようになるには１０年程度かかるかもしれない。冬の北風対策として敷地の北東側にガーデンコートと言われる７階建ての建物が建っていて、これが北風を概ね防ぐと思われるが、夏の台風の場合はコースによって風向きも変わるので、ビル風の強風域になりやすい。

パンフレットには構造について、もっともらしく記載されているが、建築設計者が見れば、特に特別なことはしていない。免震構造でもない。普通の耐震構造の建物である。建設パンフレットには「ここまでやってます」的なことが記載されているが、ほぼ１００％建築基準法上当たり前のことである。

まだ工事中ということもあり、共用のエントランスは見ることはできなかった。モデルルームは全体的に高級感のあるインテリアで、おかれている家具などと共に十分見学者にアピールしていたが、これは購入者が揃えられる家具などインテリアなど十分考える必要があるだろう。インテリアの色調は３種類の中から選択できる。

インテリアで目を引いたのは、照明のスイッチの位置が１ｍ程度の高さになっていること。また、浴室に入る時に段差が少なく高齢者にも入りやすく、浴槽内も一段足を乗せられるようになっていて、これは子供や高齢者には優しい計画だ。廊下には地震時に足元停電灯がついている。モデルルームで見たものは、これに非常通報スイッチがついていたがが、高齢者が倒れる可能性が高いのはトイレの中なので、どうせつけるなら非常通報スイッチは冬期の温度差の大きなトイレや洗面所に設置されていたほうがいいと思う。

リビング・ダイニングと洋室が２室がそれぞれ軽量間仕切りで仕切られており、将来のリフォームがしやすくなっている。マンションは購入当初と購入者が高齢になった時に適切な部屋の構成は違うこともおおい。将来必要を感じたときにありがたみが分かるかもしれない。

最初に複写式のWelcomアンケートを書いたが、帰る時に１枚目だけ「個人情報ですからお返しします。」と言われたが、複写式にしておいて今更何を言ってるんだか。